神様 仏様にお願いを聞いてもらうのはどこ?神社とお寺の違いって何?
このページはこんな内容です!(目次)
開運祈願やお願いはどこでするのが正解?
日本には神社とお寺があります。今まで深く考えずにお賽銭箱の前で手を合わせていたんだけど2つの違いって何?お願い事はどっちでもいいの?改めて考えてみました!
初詣で今年も良い年になりますようにとお願いをお伝えするのは?お寺?神社?厄年に厄払いに行くのは?お寺?神社?これらはどっちでもいいそうですよ。
宝くじが当たりますように!!はお寺?神社??
お墓参りでも願い事を言ってもいいの???
神様 仏様にお願いを聞いてもらうのはどこ?神社とお寺の違いって何?願いを叶えるのは神社、お寺、お墓参り、どこに行ったらいい?祈願するだけのために行くというのならどこでもダメみたいですよ!!本来は自己決意の場であったり、供養が本来の目的のようです。
神社とお寺の違いは?
至極簡単にいうと、神社は神様を祀っているところ、お寺は仏様を祀っているところです。
見た目ですぐわかるのは、入り口です。神社には結界を表す「鳥居」があります。お寺には山門があります。にらみを利かせた守護神 金剛力士像(仁王様)が両脇に立っているところです。
鳥居・・・神が居る神域と人間が住む俗界を隔てた門(境界・結界)
山門・・・寺院内に仏敵が入り込むことを防ぐ守護神を配置している門
どちらも、入り口を意味する門を表しています。
お寺には守護神がいるのに神社にはいないの?いいえ、ちゃんといます!神社にも狛犬が守護獣として一対立っています。
神社とお寺の違いが分かるワード
絵馬があるのは神社!? あらためて「ココが神社!」「ココがお寺!」と気づかされることがあるかも。
- 神社は鳥居、お寺には山門
- 神主と僧侶
- 神社は氏子、お寺には檀家
- お経と祝詞
- 宮、社と院、坊
- 線香はお寺
- 絵馬は神社
- お祭りと縁日
- 神事と仏事・法事
神社ではお祭りがあり、寺院では縁日がある。大義では縁日もお祭りに含まれる。お寺でもお祭りと呼ぶ場合があるが神社で縁日はないとされる。(神道と仏教が混ざっている一部の寺社を除きますが・・・)
縁日とは「縁のある日」と解釈できます。神仏とゆかりのある日です。現代風に言うと記念日ですね。
神社とお寺どちらが古い?
古事記によれば、最古の神社といわれる大神神社や伊勢神宮ができたのは、キリスト誕生の少し前ぐらいです。つまり紀元前ということになります。対してお寺、最古の寺説はいろいろありますが、日本最古とよばれる法隆寺(西院伽藍)の建立は607年。法興寺の建立は587年です。
記録上の差は少ないですが、本来の起源は神社の方が、はるかに古いです。神社は神道なので神様を敬うようになった時期が起源です。太古の人々が豊作祈願や飢饉、水不足を鎮めるために天に向かってお願いしたことが始まりだといわれています。生活の中から自然発生的に生まれた自然崇拝です。記録に残っている例を挙げるとシャーマン的(巫師・祈祷師)能力をもった卑弥呼が有名です。
一方、お寺はインド・中国から伝わって来た仏教を起源としているので、お釈迦様の生誕以前はないということになります。歴史的にみると日本古来の「神道」である、神社の方が歴史的には古いという結論になります。
神社とお寺どちらが多い?
文化庁の『宗教年鑑 平成28年版』で全国の神社と寺院の数を調べてみた。
- 全国に神社は8万1255社 教師数(神主など)は約7万9千人。
- 全国に寺院は7万7316寺 教師数(僧侶など)は約34万4千人。
ちなみに教会は3万1468か所ある。神社と寺院の数は神社の方が少し多いようですが、大差はないみたいです。
日本にはこんなにたくさんの神社、寺院、教会があり、それに伴ってたくさんの聖職者の方が、日々、人々の幸せのために頑張っていらっしゃるんですね。ありがとうございます。
統計資料;「文化庁 宗教年鑑」
神社の特徴
- 神道
- 日本の神様の御魂を祀る
- その土地の氏神様を祀ってあるのは神社
- 宮司、神主、巫女さんがいる
- 狛犬、絵馬がある
- 数え方は「一社」(いっしゃ)または「一宇」(いちう)
- 有名な神社は、伊勢神宮、厳島神社、出雲大社、明治神宮、伏見稲荷大社、金毘羅宮、日光東照宮など
▲神社には必ず鳥居があります。
お寺の特徴
- 仏様を祀る
- 仏教の流布
- 仏像がある
- 僧侶・尼さん・住職
- お堂がある
- 鐘つき場・鐘楼(しょうろう)がある。
- お墓
- お寺 寺院、院、堂、坊と呼ばれるところもある
- 数え方は「一寺」 (いちじ) 、「一軒」 (いっけん) 、「一宇」 (いちう) 、「一山」 (いちさん)
- 有名なお寺は、法隆寺、東大寺、清水寺、金閣寺、銀閣寺、薬師寺など
▲お寺の入り口には山門が構えられています。
神社でお詣りする意味 お願い事はしてもいい?
神社で参拝時に「各個人のお願い事をしてはいけない」と聞いたことがある人もいると思うのですが、実際にはみなさんバンバンお願い事をしていると思います。これは解釈の相違が根底にあるのだと思います。基本的には、祈願はしていいと思います。でも、すべてを神様におしつける他力本願がダメなんです。
- ×「合格できますように!」
- ×「合格させてください!」
- 〇「合格します!」
素直な気持ちで神様と向き合うことに意味がある。その気持ちで今から自分がどうなりたいかをコミット(宣言・約束)するのが本来のお詣りの仕方・意味だと思います。宣言は語尾があいまいになると神頼み、天任せ、他力本願になってしまいます。夢や願いを成就させるのに大事なことは前向きに自分が努力することです。運を味方につけるのはそのあとです!
例外的に伊勢神宮は日本と世界の平和と幸せを祈る場所なので、表向きは個人の願い事のような些事は控えた方が良いといわれています。
神社で参拝の作法
参拝の前に参道脇の手水舎で手と口を清める。タオル等を使わずに自然乾燥させる。
- 一揖(いちゆう)する。会釈程度頭を下げる
- 鈴があればを2、3回軽く鳴らしす
- お賽銭を下手投げで入れる
- 深く2回お辞儀をする(二礼)
- 拍手(かしわで)を2回打つ(二拍手)
- 手を合わせ祈念する
- 深くお辞儀をする(一礼)
「二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)」が基本です。出雲大社の場合は「二礼四拍手一礼」です。
お寺でお参りする意味 お願い事はしてもいい?
お寺には墓地が敷地内にある場合があります。お寺へのお参りはご先祖供養、仏様(本尊)に会いたい、拝みたいという理由から参拝するのが本来の意味のようです。
また、お寺へのお参りは煩悩を捨てる。煩悩と向き合うという意味合いが強く。願い事を言いに行くというよりは、むしろ、私利私欲はダメ!と戒めています。願い事には不向きな場所です。
なので、本尊の前で合掌しているときは、願い事を言うのではなく、無心またはお経を唱えるというのが正しいお参りの姿のようです。今、生かされていることへの感謝を伝えるのは良いと思います。
お寺には「釈迦如来」「大日如来」「阿弥陀如来」「薬師如来」・・・などのスーパースター!?がいます。それぞれに人気があり熱烈に崇拝しているも多いようです。お寺への参拝は、大好きな歌手や英雄に会いに行くような感じかもしれません。
お寺で参拝の作法
こちらも本堂に立つ前に手水舎で手と口を清める。タオル等を使わずに自然乾燥させる。
- 自由に鐘が撞ける場合は梵鐘を撞く
- 常香炉でお線香を焚き身を清めます
- 仏様の前で一例をして、お賽銭を静かに入れる
- 無心で合掌する
- 軽く一礼をして下がる
※お寺では拍手を打つしきたりはありません。(打ってはいけないのではなく風習がないようです)
お墓参りする意味
お墓参りで願い事を言うのは間違いです。お墓参りは先祖の供養が目的であって、それ以上でも、それ以下でもありません。安らかに眠ってもらうことが一番の理由です。付け加えるなら、「感謝を伝える」「近況報告をする」ということになります。
なので、墓前で「大学受験成功しますように!」とかは違います!また、「合格できるように頑張るので、いつも見守っていてください!」というのも駄目です。正しいようにも思えるのですが、これではご先祖様はオチオチ寝てられません。
正しくは、「合格できるように精一杯頑張るので心配しないでゆっくり休んでください」です。次回来た時には報告を忘れないようにすればOK!です☆
お墓参りの作法
- 手を洗い清めます。
- お墓の周りをきれいにお掃除します。雑草抜き、ごみ拾いなど。
- お墓の前で一礼します。
- お墓をお掃除します。前回の花やお供え物等も残っていれば処分します。ごみは持ち帰るのがマナーです。
- 線香とろうそくに火をつけ合掌。
- 供養と報告、感謝の念をお伝えします。
- 最後に一礼して、次回も来ることを約束して立ち去ります。
立ち去るときには、ろうそくや線香の火は消すほうが良いです。風がある日は飛び火で火事になることがあります。お供え物も持ち帰ったほうが良いです。カラスや野良猫などに食い荒らされたり、寄り付く原因になります。
お墓参りは、先祖の供養と感謝です。月に1回程度いけるといいですね。
願いを叶えるのは神社、お寺、お墓参り?まとめ
要約すると、神社はお願いをするというよりは「自分はこうします!」と宣言をする場所のようです。これは自分の夢や目標を改めて明確にできるという利点と有言実行を促してくれるという大事な役割があるようです。そして、お寺は、供養と感謝、煩悩を捨てる、仏様を拝みに行くところ。お墓参りは先祖供養と報告のため。ということになります。
神仏やご先祖様は、願い事をしなくても、一生懸命頑張っている人のことをちゃんと見てくれています。最後のひと踏ん張りとか、めぐりあわせ、ご加護という形でで助けてくれています。本人は気づいていないことが多いんだと思いますが・・・。なので、夢や願いが叶ったら必ず感謝の意を伝える参拝や墓前報告をしましょう!
神社寺院に参拝した帰りにはお守りを買いましょう。なるべく初詣の時に!神社のお守りは、遷霊祭を行い、神様の分霊をお守りに鎮めているという意味があるそうです。そして、寺院で売っているお守りは、読経、焼香等を施した、祈りの結晶という意味があるそうです。
お守りは、毎年新しく買い替えるのが基本です。役目を終えたお守りは、お寺で買ったものはお寺に、神社で買ったものは神社にお返しするのが礼儀です。感謝をもってお返しして「お焚き上げ」で浄火してもらい天上へお還しします。
参拝やお守りで自分の夢や願いを達成出来たら、成就のお礼として必ず参拝したところにお礼参りに行きましょう。感謝の意を唱えることで神仏に嫌われにくくなり、次回の良縁の参拝につながります。
神社やお寺のことをたくさん述べてきましたが、実は、まだ教会があります。こちらは主にキリスト教を礼拝するための、建物、または組織です。信教の自由がある国なので日本にはいろいろあります。こう考えると日本ってすごいですね。
最後に祈りの語源について
人が神様や仏様の前でおこなう「祈り」とは?わたしたちが考えているお願いという意味ではないようです。「祈り」の語源は「意を宣(の)る」。つまり声に出して、自分の意見や気持ちを宣言するということです。
「〇〇になりたいのでお願いします」ではなく「〇〇になります!見守ってください!」みたいなニュアンスですね。
何でもかんでも神頼みするのは、人のココロの弱さ、ズルさ、他力本願的な部分です。これからは自信をもって神様に自分の思いを宣言しましょう!
そして、「祈り」には「意乗り」という意味もあるといわれています。これは神様の意見に乗るという意味です。神様の道、人の道に外れることはどんな願いもかなわないということですね。
以上、願いを叶えるのは神社、お寺、お墓参り?まとめデシタ!
※神社とお寺は厳密にいうと違いますが、あいまいな部分も多くあるようです。双方が分けられてからまだ歴史が浅く混沌と混乱している部分もあるようです。本文中の諸説も一般的な説として登場させていますのでご了承ください。